「英語を話したいなら、まずは国文法をじっくり学ぶべき!」ということで、まだまだしつこく文法用語の解説をしていきます。今日のテーマは形容詞です。
形容詞とは
- 名詞・代名詞を修飾する
- 〈形容詞+名詞〉の語順で修飾
- 〈主語+動詞+形容詞〉で主語を修飾
修飾とは、「詳しく説明すること」。形容詞の用法はシンプルで、とにかく名詞を修飾するのです。
ところで副詞とは何か、すぐに答えられますか。副詞と形容詞は混同しやすく、そのせいで文法ミスを引き起こしがち。ここでおさらいしましょう。
副詞とは
- 動詞・形容詞・副詞を修飾する
- 文全体を修飾することもある
副詞は、とにかく色々なものを修飾できる修飾魔。しかし、名詞だけは修飾できません! 名詞を修飾する役目だけは形容詞に譲っています。
形容詞と副詞の違い
- 形容詞=名詞を修飾
- 副詞=動詞・形容詞・副詞や文を修飾
両者の違いを必ず押さえておきましょう。
〈形容詞+名詞〉のパターン
では、ここからは英文中で形容詞がどう使われるのか、具体的に文例にあたっていきます。
The cute dog is sleeping on the bed.
〈形容詞+名詞〉
かわいい犬がベッドで寝ている。
この場合は、cute(かわいい)という形容詞がdog(犬)を修飾しています。dogだけだと、どんな犬なのか分からず意味がボヤッとしてしまいますね。そこに形容詞cuteを加えると一気に具体的になるのです。
ちなみに、文頭のtheは何詞でしょうか。これは冠詞と呼ばれますが、実は冠詞は大きな分類の中では形容詞に属します。冠詞(a/an, the)は形容詞の仲間です。
〈主語+動詞+形容詞〉のパターン
お次はいわゆる第二文型における形容詞の使い方を見ていきます。
第二文型は〈主語(S)+動詞(V)+補語(C)〉の形をとりますね(詳しくはこちらの記事)。
第二文型の補語(C)の部分には名詞や形容詞が来ますが、ここでは〈主語+動詞+形容詞〉を見ていきましょう。
Her shoes are dirty.
主語 + 動詞+ 補語(形容詞)
彼女の靴は汚れている。
先のthe cute dogよりも「修飾する/される」の関係が見えにくいかも。
この場合はdirty(汚い)という形容詞が「名詞=her shoes(彼女の靴)」を修飾しています。犬の例と同じで、her shoesだけだと、単に「彼女の靴」なので漠然としています。それにdirtyが加わると「彼女の靴は汚い」となり、情報量が増えるわけです。
なお、この文型の動詞はbe動詞が来る場合が多いですが、以下のような一般動詞になることも。
Her shoes look dirty.
主語 + 動詞 +補語(C)
彼女の靴は汚れているようだ。
〈look+形容詞〉で「〜のように見える」。もちろんdirtyはher shoesを詳しく説明しています。
以上、英文における形容詞の用法をご紹介しました。文法用語を押さえていくことで英文法はもちろんスピーキングやライティングの体幹も鍛えられます。他の文法用語の記事も是非ご参照ください。
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ライティング:つばめパブリッシング