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不定詞 副詞的用法を深掘り!

本記事では、不定詞のなかで副詞的用法に絞って解説していきます。

 

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副詞的用法① 目的「〜するために」

I came here to look for a job.

仕事を探すためにここに来た。

 

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 「目的」用法は、副詞的用法のなかでも中学校の授業で一番多く扱うものです。もちろん日常会話でもよく登場します。

 

文の下線の不定詞部分は、何かをするときの「目的」を表しています。

 

「〜するために」という目的をもっと明確に表したいときは、次の表現を使います。

 

in order to

so as to

 

単に不定詞で〈to+動詞の原形〉だと、不定詞の名詞的用法・形容詞的用法を紛らわしいですよね。

 

なので、ビジネスや契約などで明確に目的を表現したいときは上記2つが好まれます。

 

In order to save money, I stay at home on weekends.

お金を貯めるために週末外出しない。

 

I whispered so as not to wake the baby.

赤ちゃんを起こさないようにささやいた。

 

「〜しないために」 と、否定表現にするときは、語順に注意! 必ずtoの直前にnotが入ります。これはシンプルな不定詞でもin order to 〜/ so as to 〜でも同じルールです。

 

〜しないために

not to+動詞の原形〉

〈in order not to+動詞の原形〉

〈so as not to+動詞の原形〉

 

副詞的用法② 結果「〜した結果」

My grandfather lived to be 100.

祖父は100歳まで生きた。

 

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「結果」用法の特徴

過去に起きたことに使う

・主語に来る人が意図しなかった物事の結果を表す

 

上の例文でいえば「100歳まで生きた」のは過去のこと(=祖父はすでに他界している)です。

 

それに、祖父(=主語)は、意図的に100歳まで生きたのではありません。

 

あくまでも「人生の結果」として100歳まで生きたので「結果」用法にぴったりの文です。

 

only to 〜 「結局は〜するだけだった」

I ran to the station, only to find that the train had already left.

駅まで走ったが電車はすでに発車していた。

 

only to 〜は「結果」用法の仲間。成句化しているので是非覚えましょう。

 

「せっかく...したのに〜するだけだった」と、失望、驚きなど残念な結果を表します。

 

副詞的用法③ 感情の原因 「〜して」 

be動詞+感情を表す形容詞+to 〜〉の語順で「〜して...」と「感情の原因」を表す用法になります。

 

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I'm glad to see you.

お会いできて嬉しいです。

 

I'm sorry to hear that.

お気の毒に。

 

感情を表す形容詞としてよく使うもの

be動詞のあとに来る形容詞には、以下のようなものがあります。

 

glad, happy(嬉しい)

sorry(気の毒に思う)

surprised(驚いている)

excited(ワクワクしている)

 

副詞的用法④ 形容詞を修飾する用法

ここまで紹介したのは、副詞的用法の不定詞が動詞を修飾しているものでした。ここからは、不定詞が形容詞を修飾しているパターンも見ていきましょう。

 

I'm not afraid to die.

死ぬのが怖くない。

 

不定詞(to die)が直前の形容詞(afraid)を修飾しています。

 

The book is easy to understand.

その本は理解しやすい。

 

こちらは不定詞(to understand)が直前のeasyを修飾。

 

副詞的用法 他の定型表現

他、よく使われる副詞的用法を2つ紹介します。これらは定型化しています。

 

〈too+形容詞or副詞+to 〜〉 ...すぎて〜できない

too ... to 〜構文と呼ばれるもので、中学校で習います。

 

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The bag is too heavy for me to lift.

このバッグは私には重すぎて持ち上げられない。

 

「(誰々)には」を加えたいときは〈for+人〉を足しましょう。

 

ちなみにこの文、次のようにするとどうでしょうか。文の最後に注目してください。

 

The bag is too heavy for me to lift it.

 

このように、lifeのあとに目的語(it)を入れても間違いではありません。でも、圧倒的に目的語を入れないことのほうが多いです。

 

too ... to 〜構文では、不定詞の目的語をつけないほうが一般的と覚えておきましょう。

 

enough to 〜 〜するのに十分な

She was kind enough to come and see me.

彼女は親切にも私を訪ねてくれた。

 

このenoughは副詞です。上の文を直訳すると「彼女は私を訪ねるのに充分なほど親切だ」で、意訳すると上のような訳になります。

 

I am hungry enough to eat a horse.

お腹が空いて馬一頭でも食べられそう。

 

これは文字通り「馬を食べる」と言っているのではなく、お腹が空いたことを誇張して言う表現です。元々はフランス起源の言葉だそう。

 

 以上、不定詞の副詞的用法を深掘りしました。

 

副詞的用法のマトメ

  1. 目的「〜するために」
  2. 結果「〜した結果」
  3. 感情の原因「〜して」
  4. 形容詞を修飾
  5. 定型表現

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ライティング:つばめパブリッシング