until Mondayは「日曜まで」?「月曜まで」?
untilは「〜までずっと」と「継続」を表す前置詞ですね。
本記事はuntilをちょっと深掘り。untilのあとに来る時間や曜日を「含むか含まないか」考えていきます。
例えば、日本語で「月曜まで」というと、月曜日も含みますよね。果たして英語はどうなのか。言語間の違いに注目しつつ見ていきましょう。
untilのあとに来る時間や曜日を「含むか含まないか」......結論をいうと、ケースバイケースです!
なのでuntilを使った表現は、ネイティブが見聞きしても曖昧な印象を受けることがあるそう。よく分からなかったら確認するのがベストです。
あとの日時を「含む」例
The sunny weather will last until Monday.
月曜まで晴れるでしょう。
例えば、この例文の場合、月曜も含んで「月曜まで」を意味します。つまり「日曜まで晴れで月曜は雨」ではなく「月曜まで晴れ」です。
あとの日時を「含まない」例
Closed until Monday.
日曜まで休業。
これは日本語の感覚だと「月曜まで休みだろう」と思ってしまいますね。
しかし、こう掲示されていた場合、普通は月曜を含まないようです。つまり店がオープンするのは月曜日です。慣習的な表現と覚えておくといいです。
ちなみに、closedは形容詞で「閉店の」「休業の」という意味です。対義語はopenで「開店している」。
untilの曖昧さ 〜O-LEX辞書の調査〜
「ケースバイケースって、かえって難しいじゃん」と、混乱してしまった方がいるかも。もう少し理解を深めていただくために、ある辞書の調査結果をご紹介します。
O-LEX(旺文社)では「untilの後にくる日は『...まで』の中に含まれるのか」と題し、以下のようなアンケートをネイティブに実施しています。以下、引用になります。
be on vacation[OR holiday] until August 20thという場合、8月20日が休暇に含まれるかどうか調査した。
Q. 次の文で、彼女の休暇の最終日は何日ですか。
She will be on vacation[OR holiday]until August 20th.
(a) August 19th(8月19日)
(b) August 20th(8月20日)
(c) 両方可能
上に引用した通り、結果は(c)が半数近くで一番多く、続いて(b)が続きます。(a)のみと答えた人はわずか1割。なお、両方可能の(c)とした人は「20日を含まないほうが普通」と答えた人が半数以上を占めたとのこと。
これって「含むが多数」とも「含まないが多数」とも断言し難いですね。untilのあとを含むか含まないか問題。本当にネイティブにとっても曖昧なのです。
untilでこういった表現をされたときは、聞き手は積極的に確認を求めたほうがよさそうです。
O-LEXでは代替表現として以下の文を紹介していました。
She will be on vacation through August 20th.
彼女は8月20日いっぱいまで休暇をとる。
throughの原義は「〜を通り抜けて」。これは「物体」のみならず「時間」をも通過しているイメージです。なので日にちをあとに続ける場合は、必ずその日にちを含みます。
これなら「20日まで出社しませんよ」とメッセージを明確に伝えられますね。untilよりずっと明確です。
他にもこんな表現も明確です。
She is gone August 10-20.
彼女は8月10日から20日までいない。
「20までgone」とクリアに示しているので、相手に誤解を与える心配はないですね。
マトメ
- 「untilのあとの日時を含むか含まないか」はケースバイケース
- ときにネイティブから見ても曖昧な表現
- throughなど代替表現を使えば意味が明確になる
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ベレ出版さんのnote記事で連載を担当しました。アメリカ、中国、日本の言語、文化比較をしています。