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英語学習書の編集者とネイティブ校閲者による英語やアメリカ文化の解説ブログ

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動名詞のイディオム(その2)

本記事では動名詞のイディオムのなかでも〈to+ -ing〉を含むものをご紹介します。

 

このtoは前置詞なので、toのあとには動名詞か名詞が続きます不定詞のtoと混同しないようにしましょう。

 

 

look forward to -ing(〜するのを楽しみにする)

 日常はもちろんビジネス英語でも頻出なので是非覚えておきたいフレーズです。

 

確実に起こるポジティブなことを楽しみにしている」ニュアンスを持つイディオムです。

 

I'm looking forward to seeing you.

お会いできるのを楽しみにしています。

 

look forward to -ingは、よく進行形で使います。進行形にすることで臨場感たっぷりに「ワクワク感」「ポジティブな気持ち」を表現できます。

 

I'm looking forward to it.

それを楽しみにしています。

 

toのあとに名詞をそのまま置いてもOK。 

  

I look forward to hearing from you.

お手紙をお待ちしております。

 

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現在形でも使えますが、そうすると堅めの表現に。これは手紙の結びでよく見る表現です。

 

be used to -ing(〜するのに慣れている)

be動詞はget, become, growに交換可能で、その場合は「〜するのに慣れる」という意味です。

 

usedは「〜に慣れている」という形容詞。動詞のuse(使う)とは別物です。発音にも注意(「ユーストゥ」)。

 

Living abroad takes some to getting used to.

海外で暮らすのには慣れが必要だ。

 

I'm not used to getting up early.

私は早起きになれていない。

 

 be accustomed to -ing(〜するのに慣れている)

be used to -ingの類似表現ですが、こちらのほうが堅い表現で日常会話での使用頻度は下がります。

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He got accustomed to the noisy traffic.

彼は騒がしい往来に慣れた。

 

I'm not accustomed to being treated like this.

このようにあしらわれることに慣れていない。

 

注意したいのは〈be accustomed to+動詞の原形〉で「〜するのが習慣になっている」という言い回しもある点です。ただしbe accustomed to -ingのほうが一般的に使うので、そちらから押さえましょう。

 

ちなみにaccustomは「人を〜することに慣れさせる」という動詞です。

 

be used to -ingとbe accustomed to -ingの違いは別記事にまとめてあります。

english-gogaku.hatenablog.com

What do you say to -ing?(〜したらどうだろう?)

 

最後はWhat do you say to -ing?です。これはカジュアルに提案するときに使うイディオム。How about 〜?(〜はどうですか?)やLet's 〜.(〜しよう)の類似表現です。

 

What do you say to calling her?

彼女に電話をかけるのはどうだろう?

 

What do you say to going for a drive?

ドライブでもどうだろう?

What do you say we go for a drive?

 

このようにsayのあとに節〈主語+動詞〉を持って来る表現に言い換え可能です。

 

What would you say to a meal out?

外食はどうですか?

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これはtoのあとに名詞が続く例。doをwouldにすることで丁寧な言い回しになります。

 

なお、What do you say?だとWhat's your opinion?(あなたの意見は?)の意味になります。

 

以上、動名詞のイディオムのなかでも〈to+ -ing〉が入るものを紹介しました。

 

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編集者 連載記事

ベレ出版さんのnote記事で連載を担当しました。アメリカ、中国、日本の言語、文化比較をしています。

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ライティング、編集:余田志保

英文校閲&解説協力:Brooke Lathram-Abe

 

ネイティブ校閲者について

Brooke Lathram-Abe (ブルック)
文学修士

編集・校正・翻訳及び英会話・ヨガの指導を行なっている。
編集業に関しては、主に英語教育での仕事に熱意を持って取り組んでいる。
株式会社三修社株式会社KADOKAWA、IBCパブリッシング株式会社などの大手出版社の依頼を受け、これまでに多くの書籍の制作に携わってきた。