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英語学習書の編集者とネイティブ校閲者による英語やアメリカ文化の解説ブログ

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動名詞のイディオム(その1)

本記事では動名詞のイディオムをまとめてご紹介します。動名詞のイディオムは数が多いです。1つひとつ押さえておきましょう。

 

 

There is no -ing(〜することはできない)

There is no telling what will happen tomorrow.

明日何が起こるか分からない。

 

直訳すると「明日何が起こるか伝えることはできない」 です。

  

It is (of) no use-ing(〜しても無駄である)

It's no use crying over spilt milk.

覆水盆に返らず。

 

有名なことわざです。直訳は「こぼれた牛乳を嘆いても無駄である」ですね。

 

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It's no use negotiating with him.

=There's no use negotiating with him.

彼と交渉しても無駄である。

 

このイディオムは上のようにThere's no use -ingに言い換えることもできます。

 

実はnegotiatingではなくto negotiateとしてもOKです。しかし、使用頻度は9:1くらい。-ingのほうが一般的です。

 

さらにuseをgoodにしてもOK

 

It's no good trying to change her beliefs.

彼女の信条を変えようとしても無駄だ。

 

この場合はnoの前にofを入れません。

 

feel like -ing(〜したい気持ちだ)

「〜したい」と断言するよりは「〜したいような気がする」と要望や気持ちをやんわり伝える表現です。

 

カジュアルな会話でもよく耳にするので覚えておくと重宝します。

 

I don't feel like going to school.

学校に行きたくない。

 

I don't feel like going out today.

今日は外出したくない気分だ。

 

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I feel like having a cup of coffee.

コーヒーを1杯飲みたい。

 

I feel like a cup of coffee.

コーヒーの気分だ。

 

上の文のようにlikeの直後に名詞を置いても問題ありません。

 

Would you mind -ing?(〜していただけますか?)

Would you mind closing the door?

そのドアを閉めていただけますか?

 

Would you mind -ing?は、丁寧に依頼するときの表現です。

  

Would you mind my -ing?(私が〜してもよろしいですか?)

 

Would you mind my sitting here?

ここに座ってもよいでしょうか?

 

 Would you mind -ing?と似て非なる表現なので注意。myが-ingの意味上の主語になっており「私が〜してもよろしいでしょうか?」と許可をとる表現です。

 

Would you mind -ing?とWould you mind my -ing?は以下の記事で掘り下げています。

english-gogaku.hatenablog.com

 

cannot help -ing(〜しないではいられない)

I couldn't help laughing at the sight.

その光景を見て笑わずにはいられなかった。

 

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これは〈cannot help but+動詞の原形〉に言い換え可能です。

 

I couldn't help thinking it.

I couldn't help but think it.

そのことを考えざるをえなかった。

 

ただ、cannot help -ingのほうが一般的なので、最初に前者から覚えるのがオススメです。

  

On -ing(〜するとすぐに)

onの中心義は「接している」です。これは物理的なものだけではなく時間的に近接していることも表します。

 

なので、On -ingで「〜するとすぐに」になります。

 

On hearing the news, he turned pale.

知らせを聞いてすぐに、彼は青ざめた。

 

-ingの部分に名詞を持って来てもOK。

 

On his death, his house was sold.

彼の死後すぐに彼の家は売られた。

 

It goes without saying that ...(〜は言うまでもない)

It goes without saying that money cannot buy happiness.

お金で幸せは買えないことは言うまでもない。 

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これを不定詞のイディオムで言い換えるならNeedless to say,です。

 

never ... without -ing(...すれば必ず〜する)

 

She never leaves home without wearing a cap.

彼女は外出するときは必ず帽子をかぶる。

 

She never passed people without greeting them.

彼女はすれ違う人全員に挨拶した。 

 

never(決して〜ない)とwithout(〜しないで)で二重否定となり、「必ず〜する」という強い肯定を表します。

 

be worth -ing(〜する価値がある)

worthは形容詞で「価値がある」「〜に値する」という意味です。

 

This novel is worth reading.

この小説は読む価値がある。

 

実は、be worth -ingには似た表現が3つもあります。次の表現を言い換えてみましょう。

 

The museum is worth visiting. 

その美術館は訪れる価値がある。

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言い換え表現

  1. It is worth visiting the museum.
  2. It is worthwhile visiting[to visit] the museum.
  3. Visiting the museum is worthwhile.

 

ただし実際にはbe worth -ingを使う場合が圧倒的に多いです。

 

以上、助動詞のイディオムでした。

 

動名詞のイディオムはとにかく数が多い! ここに載せきれなかったものを以下の記事にまとめています。

english-gogaku.hatenablog.com

 

ライティング:つばめパブリッシング