becauseは「相手が知らない理由」を伝える
- since, asよりも「新たな情報」を示す
- 「〜だから」と、最も「強く」「明確に」理由を表す
- 理由を表す接続詞の中で使用頻度が高い
I didn't go to work because I had a bad stomachache.
お腹がひどく痛かったので仕事に行かなかった。
Why were you absent yesterday?
- Because I had a cold.
どうして昨日休んだの?
- 風邪を引いたから。
例えばこの会話だと、聞いた人は相手がなぜ休んだのか「知らなくて」聞いています。Because以下が「聞いた人が知らない情報」となります。
2の説明が少し分かりにくいかもしれません。例として最初の文を見てみましょう。
becauseを使うと主節(I didn't go to work)の原因が、従属節(because I had a bad stomach)にあるとダイレクトに表現できます。
「仕事に行かなかったのは腹痛のため」と、因果関係が明確になるのです。
sinceは「相手が知っているはずの理由」を伝える
- 相手が知っている理由を述べるときに使う
- becauseに比べて意味が弱い
- Since ...で始まることが多い
Since it was snowing this morning, the flight was canceled.
今朝雪が降っていたのでフライトはキャンセルされた。
これは、話し手が「今朝の天気が雪だったのは相手も知っているだろう」と思っており、sinceを使っています。
例えば同じ地域に住んでいる人に話すときは、天気は自明ですもんね。
sinceの語順は、The flight was canceled since it was snowing this morning.でも間違いではありませんが、Since ...と文頭をsinceで始めるほうが一般的です。
asはフォーマル。多義語なので注意
- becauseやsinceよりフォーマル
- asは多義語なので意味が曖昧になりがち
- becauseやsinceに比べて意味が弱い
- 相手が知っている理由を述べるときに使う
- As ...で始まることが多い
As he wasn't at the office, I sent an email to him.
彼がオフィスにいなかったので、彼にメールを送った。
As she was only a child, she needed her mother’s care.
彼女は子どもだったので、母に世話してもらう必要があった。
asは「〜のときに」「〜するにつれて」など、「〜なので」以外にも多くの意味を持ちます。なので、ややもすると他の意味にとられてしまう可能性も。
例えば上の文。これは「子どもだったとき〜」と解釈することもできます。
「〜とき」なのか「〜なので」なのか曖昧です。したがって、「〜だから」の意味では、asよりもbecause, sinceを使うのがオススメ。実際にネイティブもこの意味ではbecause, sinceを使うことが多いのです。
forは文章で使うお堅い語
さて、ここまでbecause, since, asの違いを見てきましたが、実はforにも理由を述べる用法があります。forといえば前置詞の印象が強いはず。でもここで紹介するのは接続詞のforです。
用法は限られており、以下のような特徴があります。
- 「前に述べたこと」の理由を「追加的」に述べるときに使用
- 主に文章で使う
- かなりフォーマルなので口語では使わない
2の文章というのは、ビジネスメール、公的文書、論文、小説やビジネス書などを指します。友人同士のカジュアルなやり取りには使いません。
I don't have a large bag, for I don't bring work home.
大きなカバンは持たない。というのも仕事を持ち帰らないから。
追加的に「〜というのも〜だから」と理由を述べるので、〈主節+ , for ...〉の語順にします。
なお、普通はforの前にコンマ〈,〉やセミコロン〈;〉を打ちます。
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ライティング:つばめパブリッシング
イラスト:田島ミノリ
英文校閲&解説協力:Brooke Lathram-Abe