英語で、「きれい」、「美しい」、「かわいい」と褒める言い方には、cute, pretty, beautifulなど…たくさんのバリエーションがあります。それぞれ、ニュアンスに違いがあることをご存知ですか。写真を見ながら理解を深めましょう。
beautifulは「整った美しさ」
- 調和、均整のとれた美しさ→beautiful scenery(美しい景色)
- 心を豊かにさせるような美しさ→beautiful music(美しい音楽)
- 優雅で気品のある美しさ→a beautiful woman(美しい女性)
beautifulは、人以外にも、景色や芸術作品に対してよく使います。内面的な美しさを表す文脈でも頻繁に登場します。
Beauty comes from within.
美しさは内側から出てくるものだ。
He’s a beautiful man, inside and out.
彼は内面も見た目もすばらしい男だ。
上の例文にbeautiful manとありますが、beautifulは女性のためだけの形容詞ではありません。beautiful manもよく使います。
You have a beautiful smile.
笑顔が素敵だね。
prettyは「好印象で愛らしい、かわいらしい、きれい」
- 感じがよく、愛らしい→a pretty woman(きれいな女性)
この場合、beautifulほど完璧な美しさは表現していません。女性や子どもに対してよく使われ、beautifulに比べて「愛らしさ」に重点がおかれています。
She’s so pretty. I want to ask her to dance.
彼女はとてもきれいだ。ダンスにお誘いしたい。
褒め言葉として使えるprettyをどんどん使っていきたいところですが、1つ、prettyの使い方で注意するべき点があります。
You have a pretty face.
綺麗な顔立ちだね。
このように言うと、「顔以外は取り柄がない」というニュアンスを含むことがあるのです。
こちらの辞書には、このような定義が載っています。
"to be just a pretty face" and variants: to have no qualities other than attractiveness, especially with connotations of low intelligence; usually in negative contexts.
「見た目以外に良さがない」と、知性がないことをほのめかす表現なので、注意が必要ですね。prettyを使って褒める場合は、pretty faceではなく違うフレーズを使いましょう。
cuteを一言でいうと…雰囲気ふくめてかわいい
- 見た目がかわいい→a cute dress(かわいいドレス)
- 小さくてかわいい→a cute baby(かわいい赤ちゃん)
cuteは、赤ちゃん、女の子、若い女性にたいして広く使います。一方で、男性に対してHe is cute.とよく言います。これは、「彼はかっこいい」という意味です。cuteといっても、中性的な男性だけを指すわけではありません。「ワイルドな感じのイケメン」を指してcuteと言うこともあります。
最後に、私がカナダに滞在していたときに街中で聞いたフレーズを紹介します。カフェでお茶をしていたら、若い女性2人が共通の友人が最近生んだ赤ちゃんについてこう話しているのが耳に入ってきました。
Her baby isn't pretty, but cute.
これは、「彼女の赤ちゃんはきれいではないけど、かわいいよね」、つまり、赤ちゃんモデルになれるようなきれいさ、愛らしさはないけど、小さくてかわいい赤ちゃんよねってことを話していたんだと思います。率直な意見ですね。
まとめ
美しさの度合いは、beautiful>prettyの順。
一般的に「かわいい」を表すのはcute。
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ライティング:つばめパブリッシング
英文校閲&解説協力:Brooke Lathram-Abe