teachは科目など知識や技能を教える
teachは科目や学科を教えるという意味で使うことが多いです。対応する単語はlearnです。「学校の先生がteachして、生徒がlearnする」と対応させましょう。
Miki teaches English.〈teach+科目〉
ミキは英語を教えている。
Miki teaches us English.〈teach+人+科目〉
ミキは私たちに英語を教えている。
My mother taught me to swim.
母が私に泳ぎ方を教えてくれた。
お母さんが子どもに泳ぎ方を教えるときは「学校の科目」とは言えませんが、「技能」を教えているのでteachが適切です。
ちなみに「道順を教えてほしい」と頼むときにはteachは使いません。代わりにtellやshowが適切です。そもそもteachの中心的な意味は「知識や技能などを与える」です。「与える」のだから「teachする人」と「learnする人」の関係性は次のように限られてきます。
- 先生→生徒
- 親→子ども
- 特定の分野において秀でた人→その分野において知識がない人
このように「teachする人」のほうが立場が上だったり、知識があったりするのです。このことを考えると、単に「道順を教えてほしい」と頼むときにteachを使わない理由が分かるはず。普通「道順を教える人/教えてもらう人」の関係性に、上下関係はありませんから!
tellは口頭で情報を教える•知らせる
tellは「〜を伝える」と訳すことが多い基本単語ですね。tellの中心的な意味は「ある内容を相手に言葉で伝える」です。相手が知らない内容を伝えるようなときは「教える」と訳すことがあります。
tellの「教える」は、あくまでも情報伝達するということ。科目を教えるteachとはまったく違います。
Could you tell me your phone number?
電話番号を教えていただけませんか?
Could you tell me the way to the nearest station?
最寄駅までの行き方を教えていただけませんか?
これは海外旅行先で重宝する定番フレーズ。このとき話し手は「道案内して一緒に来て」と相手に求めているのではありません。「口頭で道順を教えてください」と頼んでいます。
showは、指し示して教える•案内する
「〜を見せる」という意味のshowも「教える」という意味で使うことがあります。tellと似たような使い方をしますが、ニュアンスが違うので注意しましょう。
Could you show me the way to the nearest station?
最寄駅までの行き方を教えていただけませんか?
このとき話し手は、相手が駅まで先導して道案内してくれることを期待しています。もしくは話し手が地図を持っていて、相手に地図上を指差しすることで教えてもらおうとしています。「口頭で教える」tellと対照的です。
Could you show me the way to the nearest station on the map?
地図で最寄駅までの行き方を教えていただけませんか?
The landlord showed us the house.
大家は私たちに家を案内した。
この場合も口頭の説明ではなく、実際に大家が各部屋を見せて案内してくれたことを意味します。
showの場合は、教える側が口だけではなく手足を動かして説明していると理解しましょう。
まとめ
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ライティング:つばめパブリッシング
イラスト:田島ミノリ
英文校閲&解説協力:Brooke Lathram-Abe