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[ネイティブ監修]「治る」get well / recover / get over / cureの違い

 

get well「良くなる」=recover

I hope you'll get well soon.

すぐに良くなるといいですね。

これは決まり文句なので是非覚えておきましょう。

 

このフレーズは、相手が軽い風邪のときはもちろん、手術を伴うような病気や怪我をしているときにも使えます

 

get wellはrecoverと基本的に同じ意味と考えてOK。しかしrecoverよりも口語的で日常会話でよく耳にします

 

〈患者+recover from ...〉で「〜から回復する」

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前置詞fromがついているので、このrecoverは自動詞ですね。

I've recovered from my cold. 

風邪が治った。

I've recovered my cold.はNGです。fromを入れましょう。それからcoldを主語にしてMy cold has recovered.も間違いです。

  

My father recovered from a severe illness.

父は重病から回復した。

recover fromのあとには、風邪(cold)から、illness(病気•重病)まで、軽度〜重度を問わずに続けられます。

 

他動詞のrecover=「(失ったものなどを)取り戻す」

He recovered his strength.

彼は体力を取り戻した。

recoverには他動詞の用法もあります。他動詞なので、動詞のあとに前置詞ではなく直接目的語が来ている点に注目しましょう。

 

他動詞のrecoverは「風邪などが治る」という意味には使わないので注意。

 

get over 「治る」

I've got over my cold.

風邪は治った。

get wellと同じく、口語的な表現で日常的に使います

 

このoverは前置詞です。overには色々な意味がありますが、この場合は「困難などを乗り越えて、病気などから回復して」という意味です。

 

Did you get over your cold? 

風邪は治りましたか?

get overのあとにも、風邪の他にガンなど思い病気を置くこともできます。ただし、get overは口語的なので、少し軽いニュアンスに。

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He got over cancer and went on to enjoy a long life.

彼はガンが治って長い人生を楽しんだ。

なお、get overは「~を乗り越える」の意味でよく使うので、それも押さえておきましょう。

 

I got over it.

乗り越えたよ。

これは「克服した、もうそのことは忘れたから大丈夫だよ」といったニュアンスで使います。

 

 cureは堅めで「治癒する」

cureは少し堅めの単語。よく、医者や薬など、「病気を治すもの」を主語にして「治癒する」ことを表します。

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The doctor cured the pain in my back.

医者が背中の痛みを治してくれた。

The medicine cured the sick children.

その薬が病気のおかげで子どもたちは治った。

The medicine will cure your cold.

この薬で風邪が治るでしょう。

3つ目の例文は診察のときにお医者さんが言うフレーズです。

 

The new medicine has cured me of cancer.

新薬のおかげで癌が治った。

これは〈医者•薬+cure+人+of+病気 〉の語順になっていることに注意。

 

この前置詞のofは、結構マイナーな意味で「除去•剥奪のof」と言います。clear a table of plates(テーブルから皿を片付ける)などと同じ用法ですね。

 

ここまでは「医者や薬」が主語の場合を紹介しましたが、患者を主語にすることもできます。〈患者+be動詞+cured〉の形ですね。

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She’s cured of HIV.

彼女はHIVを克服した。

さらにこちらは〈病気+be動詞+cured〉のパターン。cureは文のバリエーションが多いのです。

 

His cancer was cured.

彼のガンは治癒した。

 

cureとrecover fromの違いは?

言葉の堅さで比べると、get overとget wellが口語的。cureとrecover fromのほうが堅めです。

 

ここからはcureとrecover fromについて、意味上の違いを見ていきましょう。

His cancer was cured.

He recovered from cancer.

どちらも「彼はガンを克服した」ことを伝える文ですね。

 

was curedのほうは文中にHeが出てきません。よって彼自身の努力というより、何か彼以外の医者や薬により病気が治癒したニュアンスが強く出ます。

 

これは本当に細かい話なので、まずは以下の2点を押さえておくといいでしょう。

  • get well / get overは口語的
  • recover from / cureは少し堅め

 

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