本記事では「〜に慣れている」を表すbe used to -ingとbe accustomed to -ingの違いにフォーカスします。
- be used to -ing(〜するのに慣れている)
- be used to -ingと 〈used to+動詞の原形〉の違いに注意
- be accustomed to -ing(〜するのに慣れている)
- be used to -ingとbe accustomed to -ingの比較
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be used to -ing(〜するのに慣れている)
be動詞は、get, become, growに交換可能で、その場合は「〜するのに慣れる」という意味です。カジュアルな表現で日常会話でもよく使いますね。
文法的な説明をすると、このtoは前置詞です。toのあとは動名詞か名詞が来ます。
なお、usedは「〜に慣れている」という形容詞で、動詞のuse(使う)とは別物です。発音にも注意(「ユーストゥ」のような音)!
Anywhere is home once you get used to it.
住めば都。
You'll soon get used to living in Tokyo.
東京での暮らしにすぐに慣れるよ。
I'm not used to compliments.
私は褒め言葉に慣れていない。
She is getting used to online classes.
彼女はオンライン授業に慣れてきている。
最後の文のように進行形にしてもOK。この場合は進行形の特徴である「臨場感」「未完了」のニュアンスが付加されます。つまり「まだオンラインに慣れきったわけではない」「オンラインに少しずつ慣れているところ」といった意味合いに。
be used to -ingと 〈used to+動詞の原形〉の違いに注意
- be used to -ing:「〜に慣れている」
- 〈used to+動詞の原形〉:「(過去に)〜したものだ」
〈used to+動詞の原形〉はまったく別の表現で、過去に「長期間行っていたこと」や「続いていた状態」を表します。こちらのusedは助動詞で「以前は〜するのが習慣だった」という意味を持ちます。例文を見てみましょう。2つの文の違いに着目してください。
He was used to staying up late.
彼は夜更かしに慣れていた。
He used to stay up late.
彼は以前はよく夜更かししたものだ。
be accustomed to -ing(〜するのに慣れている)
こちらはbe used to -ingよりも堅めの表現です。
あとは、ニュアンスが少しだけ違います。accustomedの最後にcustom(習慣)がありますね。よってaccustomedは「習慣になるようにする」という語源を持ちます。
例えば、次の文を比べてください。意味は「裕福な両親の子どもは、小さい頃から欲しいものを得ることに慣れていた」です。前者のほうが、両親がそういう習慣、家庭の文化を作り出したというニュアンスが加わります。
ちょっとした違いですが、前者のほうがフォーマルですね。
The child of wealthy parents, she was used to getting what she wanted from a young age.
I'm accustomed to getting up early.
早起きに慣れている。
She soon got accustomed to looking after her son.
彼女はすぐに息子を世話することに慣れた。
accustomは「人を〜することに慣れさせる」という動詞です。上級者向けの単語なので無理に覚える必要はないと思いますが、語源に迫ると理解が深まるかもしれません。
細かいことをいうと、be accustomed to do...とtoのあとに動詞の原形を持って来る用法もあります。この場合は「〜するのが習慣になっている」という意味に。ただ、動名詞を続ける用法が一般的です。
be used to -ingとbe accustomed to -ingの比較
- どちらもbeはget, become, growにしてもOK(「〜に慣れる」になる)
- どちらもtoのあとは、動名詞か名詞が来る
- be used to -ingのほうがカジュアルで一般的
日常会話ではbe used to -ingを使う頻度のほうが圧倒的に高い。なので、まずはusedのほうを使いこなせるようにするのがいいと思います。
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