English Square

英語学習書の編集者とネイティブ校閲者による英語やアメリカ文化の解説ブログ

MENU

「コロナ禍」「在宅勤務」は英語で何と言う?(ネイティブ校閲 監修記事)

初めて在宅勤務をしたり

楽しみにしていた旅行をキャンセルしたり…

コロナをきっかけに世界中の人々の生活が大きく変化したといっても過言ではありません。

英語を学習中の人は、例えばオンライン英会話の先生に最近していることを話す、英語で日記を書くなど「英語で近況を表現する」機会が多いはず。

f:id:hibi-writing:20200423202713p:plain

でも、

  • 在宅勤務をしています
  • 休業中です
  • コロナ禍
  • 子どもの学校が休講で…

などの状況を英語で言うとなると…

…はっきり言って、難しいですよね。

本ブログでは、アメリカ人の専属校閲者と共に「コロナ禍」で使えるフレーズを厳選しました。是非参考にしてください。

「コロナ禍」を英語で言うと?

そもそも「コロナウイルス」自体、今まで滅多に使ってこなかった日本語ですよね。英訳は何でしょうか。

  • COVID-19(発音はコゥヴィッドナインティ ーンに近い)
  • coronavirus
  • SARS-CoV-2Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2の略

色々な呼び方がありますが、校閲者に聞いてみたところ、SARS-CoV-2は、主に新聞などで目にする語とのこと。「日常会話で自然なのはCOVID-19では?」と回答をもらいました。

では、次の疑問!

「コロナ禍」は英語で何て言うのでしょうか。

「コロナ禍」という日本語自体、ごく最近になって報道やSNSで見聞きするようになりましたが、果たして英訳はあるのでしょうか。こちらも校閲さんに聞いてみました。

答えは、「コロナ禍」の直訳は今のところないが、近い語の中では

coronavirus pandemic

COVID-19 pandemic

がベストではないかとのことです。

次のリンクはCNNでpandemicという語句が使われている例です。

edition.cnn.com

 

例文も挙げておきます。

Businesses are closing because of the COVID-19 pandemic.

コロナ禍において、事業が休業している。

 

「在宅勤務をする」は中学単語だけで表現できる!

I work from home because of COVID-19.

コロナウイルスの影響で在宅で仕事をしています。

「在宅勤務をする 」は、work from homeです。

中学で習う単語だけで表現できるので嬉しいですね。

f:id:hibi-writing:20200423174303p:plain

※写真は、年中在宅勤務をしている私のPC横にぬっと顔を出す愛猫。奇しくも、その名はコロナ…

 

他にも、日本語で「テレワーク」と言うように、telework(テレワークをする)という動詞、teleworking(在宅勤務)という名詞もあります。そちらを使ってもいいでしょう。

ただし、teleworkは「インターネットなどを駆使して遠隔で仕事をしている」ニュアンスが濃く出ます。違いも知っておくと差がつくはず。

I work from home twice a week.

週に2回、在宅勤務をしています。

毎日在宅勤務ではなく、「週に〜回」と言いたいときは、以下のような語句を続けましょう。

  • once a week(週1回
  • twice a week(週2回)
  • three times a week(週3回)
働くお母さん&お父さんは、自宅で子どもをみながら働いている方も多いと思います。この状況は次のフレーズで表現できます。
I’m working at home while at the same time keeping an eye on my son.   
息子をみながら在宅で働いています。

 

逆に、この状況下でも、やむをえず出社している方もいるはず。そんな方はこちらのフレーズが役立つのではないでしょうか。

I have to go to the office to meet a client.

取引先と会うために出社しなくてはなりません。

ここで1つ文法のお話を。ここでmust(〜しなければならない)を使って、

I must go to work...

と言っても文法的には間違いではありません。

しかし、mustにするとニュアンスが微妙に違ってきます。

そもそもmustとhave toの違いって何でしょうか。

mustは「自身の意志で決心した、しなければならないこと」に使い、

have toは「外的な環境や要因があって、しなければならないこと」に使う傾向があります。

このご時世にわざわざ「出社しなきゃいけない」というのは、

  • 「上司に出てくるように言われた」
  • 「取引先に直接会わなくてはいけないから」
  • 医療機関で働いていて休めない」

など、「外的な要因があって行かなくてはいけない」という場合がほとんどでしょう。

したがって、この場合はmustではなくhave toを使ったほうが自然です。

mustとhave toの違いを詳しく解説した記事もご参照ください。

ej.alc.co.jp

 
学校休講は〈be out〉

「休講」という日本語自体、これまでは使う頻度が多くなかったはず。なので、これを英語で何と言うかいきなり聞かれても、分からない方が多いのではないでしょうか。
 
休講は〈be out〉でシンプルに表すことができます。
このoutは「〜の外に」「機能しなくなって」などの意味を持ちます。

My son’s school is out right now.

今、息子の学校は休講中です。 

My son’s school is out until summer.

息子の学校は夏まで休講です。 
 

マトメ 

  • コロナ = COVID-19
  • コロナ禍 = coronavirus pandemic
  • 在宅勤務をする = work from home
  • ◯◯の学校が休講だ = ◯◯'s school is out

 

関連記事

english-gogaku.hatenablog.com

 

ライティング:つばめパブリッシング

イラスト:田島ミノリ

英文校閲&解説協力:Brooke Lathram-Abe